時代によって歌手として求められる理想像は変化している。ある時代はパワーだったり、ある時代はテクニックだったり、ある時代はビジュアルやパフォーマンスだったり。こうした流行がある。しかしハルカ ハミングバードのスタイルはというと、こうした流行の枠にはとらわれない独特な揺らぎがある歌手である。またその表現力は洋楽的な躍動するリズム感がありながらも日本語 のもつ繊細で微妙な抑揚感も兼ね備えている。それはまるで風のように優しくかろやかに舞い、さざ波のようにせつなくゆっくり漂いいつの間にか心の奥深く入り込んでいる。そこには懐かしい本来の歌心の世界観と美しさがあり、まさに音楽の素晴らしさを運ぶハルカ ハミングバードである。